大腸内視鏡検査と注腸検査の精度について


注腸検査とは肛門からバリウムと空気を入れて大腸を調べる検査です。これは腸の粘膜面にバリウムをうっすらとのせて腸粘膜のうつし絵をレントゲンに撮る検査です。この検査は大腸全体にバリウムが均一にのったきれいなレントゲン像を撮って初めて正確な判定ができる検査です。注腸検査で小さな病変が見逃されてしまうことはよくあることであり、稀には進行癌があるにもかかわらず異常なしと判定されてしまう事すらあります。それに比べると大腸カメラ検査は見落としの少ない検査といえます。もちろん大腸カメラが完璧かというとそうではなく、大腸の解剖学的特性から大腸カメラでも観察しにくい場所はあります。最近になって厚生労働省でも便潜血陽性者の二次精査は注腸検査ではなく全大腸内視鏡検査を行うことを推奨しています。