胆嚢ポリープについて


胆嚢ポリープとは
人間ドックや検診の超音波検査で胆嚢ポリープを指摘された方は非常に多いと思います。胆嚢ポリープとは胆嚢の内腔に突出する隆起性病変です。胆嚢ポリープのほとんどはコレステロールポリープとよばれるポリープであり癌化しないポリープです。そのほか良性胆嚢ポリープには過形成ポリープや腺腫(良性腫瘍)という稀なタイプがあります。問題は悪性ポリープである癌も稀にあることが問題です。

診断について
胆嚢ポリープの診断は超音波検査が中心となります。コレステロールポリープの特徴は多発することが多く、細い付け根をもつ有茎性ポリープであり、超音波画像上白くみえるのが特徴です。コレステロールポリープに過形成という良性変化が加わると癌を否定できない所見になります。一方腺腫や癌では付け根が広い広基性隆起性病変の形態が多く、コレステロールポリープに比べて超音波画像上黒っぽく見えます。通常の超音波検査でコレステロールポリープの所見が認められない場合は超音波内視鏡検査による精査が勧められます。

治療について
典型的なコレステロールポリープの所見であれば時々の検査で経過観察してよいでしょう。しかしコレステロールポリープと考えても一般的に10mmを超える大きさのポリープは癌の合併や癌である事も否定できないので腹腔鏡下胆嚢摘出術が勧められます。コレステロールポリープが否定的で癌を疑う場合は手術の適応です。